異なる部署同士の個性を考えつつ連絡が取りやすいオフィス

THEME2 異なる部署同士の個と和を大切にしたオフィス

■部署に合わせた設計を

オフィスの理想的な作りというのは、事務所のスペースや企業規模の大きさによっても変わってきます。 特に規模の大きな企業の場合は、いくつもの部署があって、それぞれに異なる業務を行います。 そのため、コンセプトとなる同一のデザインテーマを持ちつつも、それぞれの部署に適した設計を施すことが成功の秘訣となります。

たとえば、会計部門などは全体的にオフィス内での事務作業が多くなり、パソコンなどの機器を使う頻度も多くなります。 そのため、オフィス内での作業の効率というのを良く考えなければなりません。一方で営業部門などは、社員が外出する、お客様が外部からいらっしゃるなど、 オフィスへの出入りが激しいのが一般的です。人の移動がしやすく、お客様を迎え入れられるようなデザインを取り入れることで、ぐっと働きやすさが増します。 また、開発関係の業務をするところでは、デスクに座って根詰めてアイディアを出すというよりは、 よりリラックスしたところで自由な発想ができる環境を作ることが重要になります。

■部署の特性と全体のバランスを考慮

こうした部署ごとの違いを考慮して、会社全体の統一性を保ちつつも、それぞれの部署で働きやすい環境を整えてあげることによって、 企業全体の業務効率というのは格段に上がると思います。オフィスというと、とかく画一的な作りをすることが多いですが、 部署が異なるとその仕事の内容も働き方も全く違うということを意識して、配慮の利いたデザインを施すことが大事なのです。

また、異なる部署同士での連絡を取りやすくするというのも大事なポイントです。 一つ一つの部署がしっかりと機能しているとしても、部署同士の連絡がきちんと取れていないと、トータルで良い仕事はできないと思います。 そのため、特に協力して働く部署同士が連絡しやすい配置にすること、心理的にも近い状況にあることを設計の中で意識することが大事です。

これは比較的小さな企業でも当てはまることで、部署ごとに別のスペースを作るとしても、孤立した感じを作ることがないようにするようにします。一方で、部署ごとのプライバシーを保てるようにして、お互いの業務に集中できる環境を作るということも欠かせません。これは、単にパーテーションで仕切るというだけのことではなく、オフィスの配置そのものを工夫することによって可能になります。デスクの向きやグループの作り方、上司のポジションなどを考えることによってこれらを成し遂げられます。

■日経ニューオフィス賞

ところで、オフィスデザインにまつわる興味深いサイトを見つけました。「日経ニューオフィス賞」(※)を多々受賞しているオフィスデザインの会社で 株式会社ヴィスのサイトです。こちらには4,000件にわたるオフィスデザイン・レイアウト事例が掲載されています。

※日経ニューオフィス賞:日本経済新聞社と一般社団法人ニューオフィス推進協会(NOPA)は、「ニューオフィス」づくりの普及・促進を図ることを目的とし、創意と工夫をこらしたオフィスを表彰

こちらもその事例の一つです。ワークスペースには、楽しさやポップさを感じさせるテーマパークのような鮮やかな配色にされています。 壁や床、インテリアをあえて不規則に並べ、エントランスから開放感のある視界を確保しつつ、さまざまな交流が生まれる様な動線の設計になっています。 会社に訪れた方にも大きなインパクトを与え、社員一人ひとりの個性や想像力に刺激を与えるようなオフィスはとても素敵です。

■株式会社ヴィス

「360°デザイン」をベースに一貫性のあるオフィスデザインを提供している会社です。

■一般社団法人 ニューオフィス推進協会

1987年に我が国のニューオフィス化を推進する団体として設立

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